編集者: 石橋 東雅日付: 2017.12.14
更新: 2022.01.21
知らず知らずのうちに、Huawei Mateシリーズはさまざまな優秀なスマホを作ってきました。10nmのKirin 970プロセッサにHUAWEI FullView Displayというフールスクリーン、f/1.6まで上がったアパーチャーにテクノ感のある外観…今年のHuawei Mateシリーズはハードウェアが売り所だと思っているユーザーも多いでしょう。
しかし、6万7000円を超えるメイン製品としては、前述の優れた点だけでは足りません。実は、Huawei Mate10の成敗を決めるのは、他でもない「システム」なのです。
一.切り札システム:Kirin 970プロセッサ
今までに利用したHuawei Mateシリーズのスマホからいえば、「スムーズ」は前のメインタグであり、売り所とも言えます。周りにHuawei Mateシリーズについてインタビューしてみれば、ユーザーも主に「スムーズに使える」と答えるでしょう。それが原因で、Huawei Mateシリーズを使ったことの無い人にとっては、Huaweiの携帯はどんなものかははっきりと認識できないのです。でも今年、AI人工知能チップの搭載により、Huawei Mateシリーズは他社の携帯との差を最大まで開かせたと言えます。
評価:「前回はスムーズさがメインで、今回は人工知能」 Huaweiは Mate10にNPU(Neural-network Processing Unit)と呼ばれるプロセッサーを採用することで、スマホの人工知能時代の幕を開けたとも言えましょう。
二.人工知能のプロセッサってどこが知能的?
「Huawei Mate10、人工知能プロセッサー搭載」と聞いて、「よく分からないんだけどなんかすごい」と首を傾げる人も多いでしょう。ここでそれについて説明しましょう。
Kirin 970プロセッサはそのTSMC 10nm工芸により、爪先くらいの面積のチップで55億のトランジスタを集成し、主流なるオクタコアCPU、ドデカコアGPUとデュアルISP以外にも、特別にHiAIという計算構造とNPUを使っています。そのためこのプロセッサの計算能力はCortex-A73コア4つよりも、25倍から50倍まで極大な性能向上を図れます。
このプロセッサを使うことで、スマホは画像の識別・音声の相互関連・自動撮影などでの性能を大幅に向上させました。それ以外、CPUとGPUもレベルアップ:CPUは30%ほど性能が上がり、またMali G72 ドデカGPUの初採用することで、前代より図形の処理性能を20%上げ、能率が50%上げました。今ではさらに長時間に3D大型ゲームをスムーズにサポートすることができ、またAR/VRなどのビジュアル体験に適用しています。
簡単に言うと、NPUはより高速なデータ処理能力を備えています。 例えば、画像データCPUは日常のデータを、GPUも日常の写真をより速く処理できますが、この二つは同時にたくさんのことを処理ができない欠点があり、比喩とすれば速いが積載量の少ない乗用車でしょう。
しかし、NPUはそれらと比べて飛行機のようで、(前述のとおり、AIの計算能力は4つのCortex-A73コアの約25倍~50倍の効率です)、同時に沢山のタスクを処理することができます。特に画像処理の面で、顔認識、カメラ撮影、自動カメラなどのフィールドでは、NPUのないチップより遥かに強いです。
三.システム最適化の切り札:kirin970+EMUI 8.0
公式の紹介によると、Huawei Mate 10はEMUI 8.0が搭載されており、Huaweiシリーズの中で一番ユーザーフレンドリーな操作システムだそうです。まず、Huawei Mate10は比率18:9のフルスクリーンデザインですが、EMUI 8.0は完璧に画面のサイズに合わせているだけでなく、サードパーティアプリのレイアウトの自動適応も適応しています。
EMUI 8.0特性Android 8.0に基づいてEMUI 8.0は画面分割や、囁いても相手が聞こえるようにするHUAWEI Easytalk(囁き機能)、そしてオフィス用PCになるような投影機能など多くの機能を備えています。では次ぎは、理論と実践と組み合わせて、Huawei Mate 10システムを体験してみましょう。
四.システム:「スムーズ」の礎を踏んで「スマート」に進軍
Huawei Mate 10のシステムデフォルトボタンデザインは、前世代のMate 9のシンプルなデザインを引き継いでいますが、もちろん、テーマアプリで何千ものテーマの中で好きなテーマアイコンを選ぶこともできます。その点については特に言うところはありません。ほぼすべての端末がそのような機能を持っています。
簡単に操作してみました。左右への速いスライドでも、沢山のタスクを連続的に開くことも、長い時間ビデオを撮っても、システムはスムーズのままでした。とにかくスムーズさの面では、長い時間の使用体験が必要なのでこれ以上の結論は出せませんが、しかしMate 9の状況から見て、特に遅くなったりはしていませんし、トップスマホ製品の中でも中上位にあるため、理論上Mate10はもっとスムーズになれるはずです。
五.未来へ続く知能モード
人工知能音声アシスタントスクリーンの下のほうから指を他のところまでスライドすれば、音声アシスタントを呼び出せます。Kirin 970のAIのお陰で、EMUI 8.0は人工知能音声の面はよりスマートなサービスを提供できます。今の音声アシスタントはもっと人の論理的な思考に近く、私たちの言うことをより理解でき、効果的な判断を下すことができます。
Huawei Mate 10音声アシスタント例えば、「○○までに宅配便を送りたい」と言ったら、近くの宅配便サービス点を探してくれます。「この携帯はちょっと遅い」と言うと、アシスタントは端末の遅い原因について分析し、キャッシュメモリをクリアするボタンを出してくれます。「トランプがしたい」と言ったら、トランプ関連アプリのダウンロードページが出されます。それと、音声アシスタントも常に学習し、最終的に一番ユーザーに適している形になってくれるそうです。
Hiboard一般の携帯では、上へスライドすることでショートカットバーを呼び出しますが、Huawei Mate 10は上へスライドすると音声アシスタントが呼び出される為、ショートカットを収める「Hiboard」を作り出しました。「Hiboard」はもう新しい機能ではないのですが、全ての携帯の「Hiboard」がユーザーに便利・実用的なサービスを提供しているわけではありません。Huaweiの「Hiboard」は大きく3つのモジュールに分かれています。
一番目は検索モジュールで、Windowsシステムメニューの検索に似て、知りたいものをここで検索すればいいです。また、QRコードと音声機能を付いており、さらに下にはあなたの1日の運動情報、例えば歩くキロ数や、消耗したカロリーなども親切に記録されています。
二番目のモジュールはショートカットです。いつも使うアプリの特定機能を4つまでここに入れることができます。例えば、ツイッターの返信、アリペイのスキャン、音楽アプリの音楽識別やタクシーアプリのタクシー呼び出しなどを入れることができます。いつもならアリペイとかのスキャン機能を使うのに、まずアリペイのアプリを開き、スキャンボタンのあるページに行かなければいけませんが、今では簡単にスキャン機能だけを呼び出せます。
また、音楽の識別機能を使うのも、もう音楽アプリを開いて、スライドして機能を探す必要はなくなり、そのままショートカットで開くことができます。ショートカットで直接アプリの中の機能へアクセスすることで利便性が向上します。これは、iPhone 8も含めて多くのトップスマホにはない機能なのです。
三番目はメッセージのモジュールです。ツイッターを閲覧するように、今日のニュース・ビデオ・音楽などをざっと目を通すことができます。また、手動で何かを入れることもできます。PhoneWeaverモードはちょっと面白いです。AIチップはあなたの携帯を使う時間が長いと検知したら、しばらく休むように提示してくれます。心温まる機能ですね。
Hiboard(二番目)面白いことに、Huawei Mate 10には二番目のHiboardが設置されています。
ホームページから二回右へスライドして入れます。内容は主に一番目のHiboardへの設置管理です。Hiboardといえば、Huawei Mate 10の設置ページにもHiboardが存在しています。そして、設置ページのHiboardは設置ページと大差はありません。「似ているならなぜそんなデザインをしたの」と疑問に思う人もいるでしょうが、実はすべては「より便利な使い方」のためです。
例えば、画面の解像度を1440pから1080p以下に調整して節電したい、そして同時にロック画面のパスワードを変更したい場合は、一般的な操作は次のとおりです:「表示」→「画面解像度」で調整→「戻る」→ メインページに戻って→[セキュリティとプライバシー]をクリック→ロック画面とパスワードをクリック→パスワードを変更します。
以上は普段の手順となりますが、Hiboardがあることにより、「戻る」という手順を省けます。画面の解像度を調整した後、右にスライドして「セキュリティとプライバシー」に入り、次ぎの調整をすればいいです。このように、直接に機能ページに飛べることが、この設定の便利なところなのです。
六.インタラクティブ
スクリーンの高いインタラクティブはずっとHuawei Mateシリーズの長所です。ホームページの長押しでスクリーン設置画面に入ると、「壁紙」 「ウィジェット」 「切り替え効果」 「設定」を調整することができます。壁紙の調整は詳しく言う必要はないですが、ウィジェットと他の携帯電話の違いは、 「行と列を占める」レイアウトで表します。
例えば3X2なら、3行2列の画面を占めます。切り替え効果は、画面をスライドする時のアニメーションを変更します。これでたまにアニメーションを変更することもいいでしょう、新しい携帯の気分になり、新鮮感が保てます。設置はデスクトップのレイアウトを調整する機能で、ぶるぶるするだけでアイコンは整列されるので、アイコンの多い人におすすめです。
Huawei Mate 10の知能をさらに充実するため、トップ製品にはない逆充電機能(電力を提供して他の端末に充電させる機能)も搭載されています。 皆さんが知っているように、4000mAhもの大容量と10nmのチップを備えたHuawei Mate 10は、バッテリー駆動時間が他の機種を上回っています。そのような端末に逆充電機能が付いていても「当たり前」なのでしょう。
最後に
時間の関係で編集者は世界初人工知能チップ搭載のHuawei Mate 10をより深く検証することができなかったんですが、Huawei Mate 10には十分な潜在力があり、ユーザーに掘り起こされるのを待っていると言わざるを得ないでしょう。もし、OSでHuawei Mate 10の勝負を決めるのなら、Huawei Mate 10は成功したと言えるでしょう。なぜなら、EMUI 8.0にしかできない特性とユーザー体験がありますから。