パーティションから削除したデータを復元する方法

編集者: 石橋 東雅日付: 2019.03.18

更新: 2022.01.21

パソコンのパーティションとはハードディスク(HDD)の論理的に分割された記憶領域です。パーティションを通じては一つのハードディスクを複数のドライブに分割して利用することができます。

パーティションを活用すれば、一つのハードディスクでも違うファイルシステムを作成できて、PCの読み込みを快適にする効果を持ちます。そして、パソコンに発生する障害の悪影響を抑えるメリットがあるし、スキャン・メンテナンス・フォーマット・リカバリーの範囲を指定することにも役に立ちます。つまり、パーティションの作成・移動・分割・統合などではハードディスクのドライブを管理できて、HDDの利用とファイルの保存にはとても便利です。

しかし、パーティションでハードディスクを分割したといっても、全然リスクがないとは言えません。例えば、誤ってパーティションをフォーマットしてしまい、或いはパーティションがウィルスに攻撃されたら、パーティションに保存したデータは消されてしまった可能性が高いです。

その場合、削除されたデータを取り戻すためには、パーティションに新しいデータの書き込みを一時停止して、早めに復元ソフトでドライブをスキャンして旧いデータを見つけ出すほうが賢明です。ここでは皆様のために、パソコン・HDD・外付けHDD・USBメモリー・SDカード向けの復元ソフト「データ復旧」でパーティションの削除したデータを復元する操作を解説します。

データ復旧はWindows・Mac OSに対応するソフトで、体験版の無料ダウンロードがあります。ソフトを試用したい時、まずは「データ復旧」をパソコンにダウンロードしてインストールしてください。

1.インストールしたソフトを起動して、ホーム画面で復元したいドライブ・パーティションを選んでから「スキャン」を選択します。ちなみに、復元したいファイルの種類を指定してドライブをスキャンすることも可能です。

2.これでクイックスキャンが始まります。スキャンが終わると検出されたデータはファイル種類ごとにプレビューできます。検出されたデータがあまりにも少ないと考える場合、右上の「ディープスキャン」でデータを最大限にスキャンしてもいいです。

3.検出データリストから復元したいデータを選定して、「リカバリー」を押して、保存先を設定した後、データは指定した場所に復旧されます。

ご注意:復元されたデータの保存先を設定する時、元の位置を選択しないでください。

「パーティションから削除したデータを復旧しようとするが、対象のパーティションは復元ソフトに認識されていないようです。それはなぜですか?」

パーティションがPCから紛失・削除された場合、無効なパーティションになってしまい、復元ソフトどころか、パソコンさえもパーティションとその中のファイルを認識できないかもしれません。その時、中身のデータを取り戻したいなら、まずパーティションを復元する必要があります。

削除されたパーティションの復元に対応するソフトと言えば、一番人気なのはTestDisk(テストディスク)です。本ソフトは削除されたパーティションの修復だけではなくて、FAT32ブートセクターの復元にも役に立ちます。英語のソフトですので次の操作手順をご参考ください。

ここではWindowsバージョンのTestDiskを例にして、削除されたパーティションを復元する手順を紹介します。

ステップ1:「TestDisk」を起動

ダウンロードされたzipファイルを解凍し、「testdisk_win.exe」を実行し、DOS画面に入ります。

ステップ2:新しいログファイルを作成

「Create」Create a new log fileを選んで「Enter」キーを押します。

ステップ3:復元対象のディスクを選ぶ

まずは復元したいディスクを上下の矢印キーで選んでください。その下には「Proceed」(次へ)「Quit」(戻る)の選択肢があります。修復したい場合なので「Proceed」を選んで「Enter」キーを押します。

ステップ4:パーティションテーブルの種類を選択

パーティションテーブルとはパーティションの構成情報ということです。リストから選択してから「Enter」を押せば次に入ります。

MBRパーティションテーブルを利用してるWindowsユーザーは「Intel(インテル)」を選択するのが通常です。HDD・外付けHDDだけではなくて、SDカードやUSBメモリーのパーティション復元をしたい場合も同じです。

しかし、GPT(GUIDパーティションテーブル)のユーザーは「EFI GPT」を選択してください。

アップルのMacユーザーは言うまでもなくて、直接「Mac」を選択すればいいです。

ステップ5:パーティションの解析を始める

やっとTestDiskのメニュー画面に入りました。「Analyse」(分析)を選んで「Enter」を押し、パーティションの分析を始めます。

ステップ6:クイックサーチを試す

ここで、ディスクのドライブとパーティション情報が表示されます。もし削除・紛失されたパーティションが見つからない場合、「Quick Search」を選んで「Enter」を押してください。

その後の操作がディスクに影響を及ぼし、パーティション状況を変更することに心配するなら、ここで「Backup」を選択して現在のパーティション情報をログファイル形式(backup.log)でバックアップすることをおすすめします。

ステップ7:失われたパーティションを追加してみる

パーティション情報がクイックサーチで調査結果として検出されて、リストに表示されます。

パーティションの詳細を確認したい場合、「P」キーを押してパーティションに保存しているファイルをチェックできます。無効なパーティションならば中身のファイルも破損した状態で表示できない可能性が高いです。

ファイル一覧でパーティションの内容を確認した後、前の画面に戻りたいなら「Q」キーを押します。

左右の矢印キーでパーティションの種類を変更できます。

*:システムパーティション

P:プライマリパーティション

E:拡張パーティション

L:論理ドライブ

D:削除されたパーティション

パーティションの種類には詳しくない場合には、スタートメニューを右クリックしてから、「ディスクの管理」を選択し、既存のパーティションの情報を参考にするほうがいいです。

ドライブの「状態」で既存のパーティションの種別を確認できます。紛失されたパーティションをどんなタイプのパーティションとして復元させたいか自分で設定してください。

パーティションの種類を設定した後、「Enter」を押せば次に入ります。削除されたパーティションは復元対象から排除されます。残ったパーティションがリストで表示されます。

ここでは最後の確認画面とも言えます。本画面に表示されるパーティションの構成をきちんと確認してください。「Write」を選んで「Enter」をクリックすれば、ここで表示されるパーティションの情報がディスク(パーティションテーブル)にそのまま書き込まれます。

もし「Quick Search」でも復元したいパーティションが見つからない場合、「Enter」を押して上記の画面に入る場合、「Deep Search」を選択してパーティションを探し続けることもできます。しかし、「Deep Search」はHDDを徹底的に検索することで紛失・削除したパーティションを探しますので大変時間がかかります。ぜひ注意してください。

パーティションが紛失されてパソコンのシステムに認識されない原因は次の通りです。

1.誤操作:ユーザーがパーティションに関わる操作を行う間に、知らずにパーティションを削除したり、誤って非表示にさせたりした可能性があります。

2.パーティションの破損:パーティションやファイルシステムが壊れたため、パソコンがパーティションを認識できなくなり、パーティションに保存されたデータも読み取れなくなります。

3.ウィルス攻撃:ウィルスがハードディスク・パーティションに侵入し、ファイルシステムやファイルを壊してデータの読み取りを妨害する恐れがあります。

4.残電不足:外付けHDDを省電力モードのノートパソコンやタブレットパソコンに接続する場合、電力供給が不足なため、パーティションを認識できなくて、パーティションのデータを読み取る間にフリーズしてしまう場合があります。

5.物理的な故障:パーティションではなくてハードディスク側が物理障害があるなら最悪な状態とも言えます。物理的なダメージを受けた後、ハードディスクやパーティションの機能が劣化・故障している場合、早めに物理障害の復旧・修復技術を持つ業者に修理を依頼してください。

パーティションが徹底的に失われると、その中に保存されたデータは取り戻せないリスクが高いですので、今後二度とパーティションが無くならないために、できればパーティションに関連する操作に気をつけて、パーティションの移動や拡張をする前に、パーティションに保存したファイルのバックアップを作成しておくほうがいいです。

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